TOEICと言えば、「TOEIC Listening and Reading」テストがメジャーですね。名前の通り、「聞く」と「読む」の英語力を測るテストです。
では、英語で「話す」力を測ってみたい場合は?
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストがオススメです!
ただ、まだあまりメジャーなテストではない為、受験に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「TOEIC Speaking」テストの受験準備や当日の心積もりがしっかりできるよう、実際にシンガポールで受験した経験をもとに、リアルな情報をご紹介します。
TOEICは世界共通テストですので、この情報を押さえておけば、受験地に関わらず、安心して受験いただけると思います。
この記事の内容
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストとは一体、どんなテストなのか
受験までの手順
受験勉強の方法
テスト当日のリアルな情報
もくじ
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストとは一体、どんなテストなのか
まず最初に、そもそも「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストとは一体、どんなテストなのか、簡単にご説明したいと思います。
TOEIC公式ホームページには、以下のように説明されています。
まさに、英語で「話す」力を測定することに特化したテストと言えますね。
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストを受験する場合、2パターンの受験方法があります。
ひとつは「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストのみを受験する「TOEIC Speaking Only」テストと、もうひとつは「書く」力を測るテストと合体した「TOEIC Speaking and Writing」テストです。
どちらのパターンで受験しても、「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストとしては同じですが、「TOEIC Speaking and Writing」テストを受験する場合、二種類のテストを受けるイメージとなります。
私は、英語で「話す」力のみを試したかったので、「TOEIC Speaking Only」テストを受験しました。
それぞれ異なるテストですので、お申込み時はご注意くださいね。
そして、「TOEIC Speaking Only」テストは200点満点で、スコアの目安は下記情報が参考になります。
Proficiency Level Descriptors(能力レベル別評価一覧表)
目標点数はそれぞれ受験者によりますが、日常で英語を使う場合、レベル6(130~150点)以上がひとつの目安になるかと思います。
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テスト受験までの手順
受験手順①:シンガポールでの「TOEIC Speaking Only」テスト申込方法
私はシンガポールで受験した為、シンガポール・ベースとなりますが、大きな流れは基本的にどの国でも近いものだと思います。
日本で受験される方は参考にしていただきつつ、詳しくは日本のTOEIC公式ホームページをご確認ください。
≪ステップ1≫
シンガポールのTOEIC公式ホームページで、初回はユーザ登録します。
(2回目からは不要)
≪ステップ2≫
「TEST DATES」(開催予定のカレンダー)で開催日を確認し、
ユーザ・ログインしている状態で「Register for TOEIC Test」のリンクをクリックします。
その後、「BOOKINGS」から「Book a Test」を選択して希望する受験日を申し込みます。
≪ステップ3≫
「クレジットカード」か「PayPal」でのお支払い処理(「小切手」や「現金」でのお支払いも可能ですが、基本的には少ないと思います)が完了すれば、お申込み手続きは完了です。
手続き完了後はメールが届きますので、必ずご確認ください。
注意点
- 「TOEIC Listening and Reading」テストでは一回、リスケ(予約日変更)が可能でしたが、「TOEIC Speaking Only」テストはリスケ不可です。受験料も高いので、ご予定確保はしっかりと!
- その反面、一回の受験人数が限られています。受験を決めたら、早めに申し込まれた方が安全です。(私はコロナ禍での受験だったこともあり、当日は最大4名での受験となりました)
受験手順②:「TOEIC Speaking Only」テスト受験直前の確認・注意点
受験日の10日ほど前になると、TOEIC事務局から「当日のお知らせ」メールが届きます。
その内容は「受験日時」「開場時間」「会場」「会場までの行き方」「持ちもの」「注意点」などですが、あわせて、「テスト自体の説明資料」が添付されてきます。
当日、試験官が説明しなくても済むように、ということからかも知れません。(実際、当日はテストに関する説明は一切ありませんでした)
ちなみに、このメールは「返信必須」ですので、内容を確認した後は必ず、TOEIC事務局へご返信くださいね。
余談ですが、受験後の回答内容は採点の為、アメリカへ送られるようです。
その為、「レポート作成に2週間ほどかかる」ことと、「リスケや返金には一切対応できない」ということが明記されていました。
注意点
- このメール以外に、事前に受験票等は届きません。当日は、各自持参する「パスポート」で本人確認されます。(パスポートを忘れると、絶対に受験できません。ご注意を!)
- パスポートとあわせて重要なのは、当日の「到着(受付締切)時間」 です。「TOEIC Listening and Reading」テストの場合、比較的ゆるやかに間際まで受け付けてくれますが、「TOEIC Speaking Only」テストは受験用マシンの説明等がある為、受験開始の30分前から各席での設定が始まります。これに遅れると受験できません。
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストの受験勉強方法
「TOEIC Speaking Only」テストは、その他のTOEICテストのような、筆記テストではありません。
20分間、とにかく、英語を話して、話して、話しまくる、というテストです。
その為、参考書を読んで勉強することも大切ですが、それ以上に、話し慣れすることがとても大切です。
ネイティブ・スピーカーっぽく、英語らしい「リズム」や「抑揚」を付けることができれば、得点アップにも繋がります。
私が実践した中では、次の勉強方法が特に効果的だと感じましたので、ご紹介しますね!
◆参考書◆ TOEIC(R) スピーキングテスト 究極のゼミ
ゼミ形式の参考書で、やさしくかみ砕いた説明と実践問題がたくさん載っている良書です。
それぞれの問題に、複数のレベルごとのサンプル回答も用意されていますので、今の自分のレベルに合わせた勉強もしやすい内容となっています。
「録音して回答 → 恥ずかしながらの答え合わせ」を繰り返すうちに、だんだん答え方のコツがわかってきます。
そして、付属の模試で本番の感触もつかめますので、当日、焦らずに済みました。
参考書は何冊か試しましたが、「TOEIC(R) スピーキングテスト 究極のゼミ」が一番わかりやすく、実践的に使える参考書でした!
◆レッスン◆ QQEnglish TOEIC試験対策カリキュラム(TOEIC スピーキング)
実は私は、オンライン英会話スクール「QQEnglish(QQイングリッシュ)」のレッスンを、約5年受けています。
「QQEnglish」には、こちらのバナーから飛べます
(2回の無料体験レッスンがお試しいただけます)
その「QQEnglish」が取り扱っているTOEIC試験対策カリキュラム「TOEIC スピーキング」が、実践にそったリアルな内容で、かなり参考になりましたので、オススメです。
「テスト問題にトライ → 先生にアドバイスをもらう → 再度トライ」を繰り返す流れとなっています。
その後、発音や文法や英単語などの関連情報を詳しく教えてもらえます。
先生は日本語が話せないので、授業を通して、リスニングの勉強にもなりますよ。
ちなみに、私が「QQEnglish」を選んだ理由は、
① 先生が出社し、制服を着て、きちっと教えてくれる(ダラダラした感じがない)
② インターネットの通信環境が安定している(自宅ではなく、学校の環境だから)
③ テキストもレベルやタイプに合わせて、いろいろ選べる
からでした。
参考
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テスト当日のリアルな様子(&受験結果報告)
受験当日①:シンガポールでの「TOEIC Speaking Only」テスト当日の流れ
シンガポールの受験会場は、「TOEIC Listening and Reading」テスト(平日受験)と同じく、Tanjong Pagar駅のC出口すぐのビル「International Plaza」でした。
≪ステップ1≫
受付は簡単で、パスポートを見せて、氏名と住所を確認するくらいです。
ただ、コロナ禍の状況では、その他に検温や健康状態のアンケート等、何かと追加確認があります。その為、開始 30分前に到着すると、ギリギリで少し焦るかも知れません。
(少し小走りしてきた受験者は体温が高めだったらしく、再測定する為にクールダウンを求められていました)
≪ステップ2≫
受付を終えた後は、パスポート以外の荷物をTOEIC事務局へすべて預けて(預ける携帯電話の電源は、もちろんオフで!)、指定された座席に座ります。
そこに、ノートパソコン・ヘッドセット・白い紙1枚・鉛筆1本が用意されています。
また、座席は一人ずつパーティションで区切られていて、かなり離れて座った印象がありました。
≪ステップ3≫
全員が着席すると、パスポートをデスク上に出しておきつつ、パソコンの設定を開始します。
基本的に一ヵ所ずつ、試験官がフォローしてくれますので、初めてでも問題ありません。
まずは、自分のパスポート番号を登録し、回答と紐づけられるようにした後、ヘッドフォンから聞こえてくる音声ボリュームのチェックや、自分自身が回答した際の音声がどの程度のボリュームで聞こえるかのチェック等を行います。
その後、大きな問題がなければ、そのまま簡単なアンケート(国籍や受験回数、英語の学習歴など)に答えて、残りの15分くらいは静かにスタンバイとなります。
この間に、トイレに行くことも可能です。(「International Plaza」では、トイレの鍵を借りる必要がある為、試験官に声をかけてください)
※現在、マスクは試験直前まで外してはいけませんが、開始3分くらい前になると、試験官から「外してOK」という号令がかかり、試験中だけはマスクを外すことが可能でした。
≪ステップ4≫
さて、いざ、テストが始まると、20分間ノンストップのテストですので、あっと言う間に終わってしまいます。
とにかく集中して問題文を聞き漏らさず、多少大げさなくらいネイティブになりきって、大きな声で回答しましょう。
ネイティブ・スピーカーらしい雰囲気を出すことも、英会話スキルのひとつとして重要です。
試験終了後は、録音されている各回答を一応チェックできます(やり直しはできませんが)。
問題なく録音されていることを確認した後、「回答を提出する」ボタンを押して、完全終了・退席となります。
受験当日②:「TOEIC Speaking Only」テスト受験時の確認・注意点
最初は静かな部屋で音量確認する為、ボリュームが大きいように感じるかも知れませんが、本番はまわりが騒がしくなる為(テストが始まると、受験者全員が同じ問題に対して大きな声で回答する為、ヘッドフォンを着けていても、かなり耳に入ってしまいます。微妙に各回答者の時差もある為、とても耳障りに感じます)、
音量ボリュームの設定は大きめにした方が安全です。
自分自身の回答音量ボリュームも、
普段話す時より大きめ(大声)を心がけて話した方が、確実に録音されて安全です。
また、事前に届く「当日のお知らせ」メールに「エアコンの寒さ対策」について書かれています。
受験会場は確かにエアコンのよく効いた会議室ですが、20分だけなので、乗りきれる方も多いかなと思います。
それ以上に長い時間の受験であれば、羽織りものや靴下は必須です。
(「TOEIC Listening and Reading」テスト受験の際は、必ず持参してください。凍えてしまいます...)
受験後の流れ(おまけ):「TOEIC Speaking Only」テストの受験結果報告
受験後の結果レポートは、約2週間後に郵送で届きました。
(同じ結果は、ユーザ登録したシンガポールのTOEIC公式ホームページでも閲覧可能です)
私の初受験の結果は、レベル6でした。
一回目は手応えがわからない方がほとんどだと思いますので、初回の結果をもとに、二回目以降は、自分の弱みや勉強方法を見直し、受験対策をブラッシュアップしてゆきましょう!
【まとめ】「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストの受験準備や当日の様子について
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストを実際に受験して感じたことは、本番では「とにかく会話の瞬発力が求められる」ということです。
その為、受験勉強の時点で、できる限りリアルに英語で話す場を設け、本番ではネイティブ・スピーカーになりきって大きな声で回答しましょう。
それだけで、結果が大きく変わってきますよ。
この記事のまとめ
「TOEIC Speaking(スピーキング)」テストは、英会話力を測るのに最適なテスト
受験勉強の際は、リアルに英語で会話し、受験対策ができる環境を持った方が良い
受験本番では、ネイティブ・スピーカーになりきって、大声で回答することが重要
おまけとして、TOEICテストなので履歴書等に書きやすく、自己アピールにも使える